2018年 10月 19日
試作品
品川のニコンミュージアムで開催中の企画展「幻の試作レンズたち」を見てきました。平日の夕方で他の参観者はおらず、すべてをゆっくり独り占め。興奮・感激しました。アンケートに「大満足」と書いていると、近づいてきた受付嬢から名入りボールペンをいただきました。鮮やかなニコンカラーです。
展示されたすべての試作レンズが興味深いものですが、やはり巨大なフード付きの13mmf5.6に圧倒されました。ズームニッコール35-400mmf4.5、レフレックスニッコール1000mmf11も強烈な吸引力ですね。光学に詳しくない者にとっては、「異形」というだけでも十二分な魅力を発散しています。
これらのレンズには試作品であるがゆえに技術者たちの思い切った夢が託されていたはずです。同時に技術的あるいは営業的制約から製品化を断念させられた無念の思いも宿っていることでしょう。これほどの試作品を長期間保管し、いま無料で公開するのは歴史ある光学企業の矜持ですね。
試作レンズを最新鋭ミラーレス「Z7」に装着して撮影した作品の展示も面白い企画です。どれも見事な描写です。何十年も前の試作レンズを装着した「Z7」を見てふと思いました。この最新カメラを生み出すためのたくさんの試作品もどこかで何十年後かの公開を待っているのかな、と。
by haterumarisiri
| 2018-10-19 15:06
| カメラ
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