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札幌時計台

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 札幌の時計台は「三大がっかり名所」などと揶揄されますが、北海道開拓の歴史を伝えるきわめて貴重な文化財です。久しぶりに内部を参観し、その感を新たにしました。

 建物は明治初期の建築当時のもので、時計も当時のものがそのまま使われています。2階ホールは柱のない構造です。時計を動かすおもりは金属ではなく石です。定期的にこのおもりを人力で巻き上げるそうです。鐘の音も石のおもりの力で鳴らしています。

 いまは時計台と呼ばれていますが、もともとは札幌農学校の演武場です。「少年よ大志を抱け」の言葉で有名な、農学校教頭を務めたクラーク博士の構想に基づいて建設されましたが、完成時には博士は米国に帰国していました。
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 2階ホールには最近クラーク博士の像が置かれました。観光客の記念撮影用に必要なのでしょうか。ちょっと付け焼き刃に見えてしまいます。

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 時計台の東側には超高層ビルが建築中です。時計台を正面から撮影しようとすると、このビルが写ってしまいます。国指定の重要文化財の時計台ですから、景観への配慮があってよかったのではないかと残念に思います。周囲のビルに埋没し、「がっかり」度が増してしまいそうです。

by haterumarisiri | 2018-04-19 10:47 | 北海道 | Comments(0)